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変わることは楽しいって気づいたから。SHE IS SUMMER MICOの新しい人生への飛びこみ方

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ポップな歌声と独特な世界観で、男女問わず多くのファンから慕われる、SHE IS SUMMER のMICO(ミコ)。
彼女は、よく髪型を変える。すぐ飽きるらしい(ちなみにこのインタビューの後ピンクに染めた)。音楽や歌い方、好きなことも、いい意味でどんどん変化していく。そんな自分の変化を、彼女自身が一番楽しんでいて、それがみんなを惹きつけているんだと思う。
なりたい理想像があったとしても、自分で自分を変えていくことは難しい。人は簡単には変わらない。
なのに、どうしてだろう。朝日を浴びながらすうっと脱皮するように、自然体で軽やかに、彼女は変わっていく。どうしてだろう。いつも、今日が一番ピュアで、いつも、透き通ったブルーだ。

違う人生に 飛び込み
何もかもが 動き出す
Darling Darling


「とにかくヒマだったんだよね」

と言いながら、屈託なく笑う。

「中学3年生のとき兵庫から東京に引っ越してきて、友達もいないし、ずっと家にいたの。それで暇つぶしに毎日違うことやってみようって、一日中絵描いたり、服のコーディネート考えたり。

 ある日、歌詞を作ってみたらできちゃって、曲もつけてみようと思って、テープレコーダーで録音して。伴奏もつけてやるかって、小さいキーボードを買ってきて、4小節ごとに和音を変えてみたりして。一曲できたわ〜みたいな」

今振り返ると、それが物語のプロローグだったわけだけれど、当時のMICOは、そんなこと想像すらしていない。「いい暇つぶしになった」と満足したくらい。そのとき読んでいた雑誌の巻末に、“新人発掘オーディション”の文字を見つけた。

「100億万分の1の確率で引っかかったら面白いじゃん、くらいの気持ちで、その録音テープを送ってみたら、まさか。二次審査に来てくださいっていう手紙が来て。超焦った。審査は弾き語りしなきゃいけなかったから。そこからピアノを毎日10時間練習したの(笑)」

技術は未熟ながらも、声質の良さを買われ、音楽活動を始めることに。高校に通いながら、シンガーソングライターとして、一ヶ月に何曲か作ってフィードバックをもらう生活を送った。


今までの私を 脱ぎ捨てて
息継ぎで少し考えて
だけど いいかも 身をゆだねて
泳ぐ先は Wonder
何も 見えないけど
 “ WATER SLIDER


ところが、何を歌っても「声がかわいい」と言われてしまうことが、少しずつコンプレックスになっていった。向いてない、やめようと思った。バンドに入ることも考えたけれど、チームワークに慣れていない自分がうまくやれる自信もなかった。

「その時の自分が好きじゃなかった。だから、自分の中で、いつも選択する方と逆のことをやるっていうルールをつくったんだよね。自分の行動が自分を作るから、逆のことをやれば変われるかもと。

 そんなときに、ボーカルを探しているバンドを紹介されて。誰かと何かするなんて無理、普段の私だったら断る。ってことは、逆に、とりあえずやってみようと」



そうして、3ピースバンド「ふぇのたす」のボーカルとしての人生を歩み始める。初めて人と何かを一緒に作る経験をして、自分が大きく変化していくのを感じていた。

「あれだけ不安だったのに、メンバーと一緒に音楽や世界観を作ることがとっても楽しくなっていって。人ってこんなに変われるんだなあって。このときからかな、自分の変化を楽しめるようになったのは。

 何かに飛び込むとき、たしかに漠然と怖いって思っちゃうけれど、なんで怖いのかを考えて、それを解決すればいいこともある。私はバンドに入る前に、チームワークがうまくできるか分からないって素直に伝えられたから、楽だったのかもなあ」

そんな「ふぇのたす」も、2015年、メンバーの一人が亡くなるというショッキングな出来事をきっかけに、解散となってしまう。



“いきなりの活動休止。私の生活はぴたりと止まりました。
家に引きこもる毎日の中で、自分の身に起こるにはあまりにも壮絶すぎたその物事を、なんだか、半分ひとごとのようにぼーっと考えては消化できないままでいました。”MICOオフィシャルブログ

「バンドが解散したとき、次に何をするか決める前に、今まで一番したことがないことをやろうと思って、ロンドンに行ってみました。集団行動やイベントごとが苦手だから、旅行は嫌いでほとんど行ったことがなくて。でもロンドンを訪れたことで、めちゃくちゃ価値観を変えられた。

 知らないものを見れる、イコール自分が変われる可能性が大きいって気づいたの。そこから、台湾、メキシコ、ドイツ、トルコ、・・・と、毎年のようにいろんな国に行ってる」


愛の 言葉 放つ力さえも 日常に奪われてしまうよ
負けないでいてね 感情たちよ
感じてみる 聞こえてくる
TRAVEL FOR LIFE


うねるような変化を経て、2016年4月、MICOソロプロジェクト「SHE IS SUMMER」として、音楽活動を再開。これまでに6枚のアルバムやE.P.をリリース、LIQUIDROOMでのワンマンライブを成功に収めるなどの音楽活動はもちろんのこと、アーティストブックのクラウドファンディング、さらにはグッズのデザインなど、創作活動の幅を広げている。

デザインをやってみようと、短期の Illustrator 講座に通ったり、昨年秋には、新しく「LIFE LETTER」という雑貨店(オンライン)をはじめた。



「デザインはずっと好きで見ていたけれど、偶然講座に通えるチャンスがあったから。自分でやってみたらやっぱり楽しかった。でも、音楽の制作と変わらないテンションでつくってるかな」

現在「LIFE LETTER」では、パジャマ、ネイルポリッシュ、ロンT、リメイク古着を販売している。

「日常の中でふとなにかに気づく瞬間が増える。その連続が人生を変えていく。だからこそ自分自身の買うものも、ちゃんと選びたいし、自分が作るものも、使う人の無意識に溶け込むように、日常使いするものがいいなって。

 私はもともと古着が好きなんだけど、最近はほんと新品を買わなくなっちゃった。地球にも優しいし。でも古着って、買わない人は買わないと思うから、友達のお下がりの服とかも身近になるようなきっかけになればと思っています」


僕ら大半意識も持たず
この宇宙を漂うカケラ
ほんの100年ゆるされた心で
何を感じよう?
嬉しくなっちゃって


軽やかに見えるたくさんの変化の裏側には、小さなきっかけと、自分を変えるために飛び込む「意識」があった。10時間もピアノを練習したり、いつもと逆を選ぶルールを課してみたり。

「逆にそうでもしないと、真面目な努力とか全くできなくて(笑)。ひとつだけルールを決めて、単純行動にする。そしたらあとは何も考えなくていいから、やりきることができる。ダイエットとかも同じかも。たまにルールを破っちゃうこともあるけど、自分の中でやってると思える範囲ならいいの」



そうやって、これまで自分がきっかけをもらって気づけた「意識」を、歌詞や雑貨、日々のことばの発信に織り交ぜている。最新作のフルアルバム「WAVE MOTION」(=波動)はそんな思いが波及していくようにと、思いを込めた。

「本当のことってなかなか伝わらない。だからじんわり伝わっていくといいなあって。水の波動みたいに。たとえば、私の友達にずっと会社を辞めたいって言ってる子がいたり、恋愛や人生に悩んでいるファンの方からのコメントもあったり。そういう子が、日常の中でなにかに気づけるきっかけをつくれたらいいな。

 自分はできないって思ってしまっていたり、こうしなきゃいけないっていう固定概念に押し込められていたり。人って無意識のせいで苦しんでることも多い。でも、『あ、自分ってこう思ってしまってるんだ、じゃああえて今日はこれをやってみよう』とかって、まずは"無意識を意識する”ことが、人生を変えるきっかけになると思うから」

これからも彼女は変わっていくし、それを楽しみにしている。私も何かに飛び込むことに億劫になりそうだったら、曲の最後で繰り返されるこのフレーズを聴いて、大股で街を歩くようにしよう。

飛び出した
その先
本当の
道が開く
TRAVEL FOR LIFE


info

<Live> 
SHE IS SUMMER ワンマンライブ
"WAVE MOTION TOUR”

2020年2月23日(日) 大阪   @梅田ShangriLa 
2020年2月24日(月祝) 愛知 @新栄 APOLLO BASE
2020年4月24日(金) 東京 @Shibuya O-EAST

●チケットぴあ:
http://w.pia.jp/t/sheissummer/
●ローソン:
https://l-tike.com/sheissummer-wmt/
●e+:
https://eplus.jp/she-is-summer/

<Release>
SHE IS SUMMER 
2nd Album「WAVE MOTION」
Now on sale 

<WEB SHOP> 
"LIFE LETTER” 
ー手紙を書くように、丁寧に毎日を残そうーをテーマに、意識をしないと流れていってしまう物事や時間を、
未来の自分へ手紙を送るように思いを込めて、毎日を綴る瞬間を少しでも増やすための様々な雑貨店。
https://beinggiza.com/she-is-summer/lifeletter/

MAKING

インタビューや撮影のオフショットをインスタで公開中!

POSTED

2020-02-23

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